ものづくり補助金とは

生産プロセスの改善やサービス開発のための設備投資に利用できる「ものづくり補助金」。
本ページでは、ものづくり補助金の概要や活用イメージ、利用要件、スケジュール等についてわかりやすく解説しています。

ものづくり補助金の概要

ものづくり補助金とは、中小企業が行う革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善のための設備投資を支援するための補助金です。
事業の目的や対象業種、対象経費などは以下の通りです。(※抜粋して記載のため詳細は公募要領をご確認ください。)

項目概要
事業目的革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援
対象業種製造業、建設業、運輸業、旅行業、卸売業、サービス業、小売業、ゴム製品製造業、ソフトウェア業又は情報処理サービス業、旅館業等の中小企業・小規模事業者
対象経費機械装置・システム構築費、技術導入費、専門家経費、運搬費、クラウドサービス利用費、原材料費、外注費、知的財産権等関連経費等
補助金額<通常枠>
従業員数に応じて以下の通り
5 人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
※通常枠のみ記載
補助率<通常枠>
原則1/2
小規模企業者・小規模事業者、再生事業者は2/3
※通常枠のみ記載

ものづくり補助金の活用イメージ

製造業における設備投資に活用するイメージが強いものづくり補助金ですが、サービス業や小売業など、多様な業種にて様々な活用例があります。
以下に活用イメージの例をまとめていますので、申請の際のイメージを持つために参考にしてください。

なお、ものづくり補助金活用の際には、「自社が抱える事業課題に対して設備・システムを導入して補助事業を行うことで生産性向上や事業の革新性が生まれる」といったストーリーを意識すると事業計画書の策定がスムーズに進みますので意識するとよいでしょう。

食品加工業における活用イメージ

手作業で行っていた工程に対して、ものづくり補助金を活用して新設備を導入することで省力化と品質の標準化を実現。
結果として、生産品質の標準化を実現したことで、不良率改善と生産量増加に繋がった。
また、これまで熟練作業者が担っていた工程を自動化できたことから熟練作業員が付加価値の高い作業に従事できるようになり、労働生産性の向上に繋がった。

ホテル・旅館業における活用イメージ

常連顧客の高齢化や新型コロナウイルス拡大による顧客離れが発生し、売上が減少した。
そのような経営課題に対応するため、兼ねてから好評であった宿泊時の食事メニューをブランド化して小売り販売することを決定。
食事メニューを消費者にオンライン販売するためのネット販売システムや製造設備をものづくり補助金で導入した。
結果として、新たな収益源の確立と常連顧客との接点強化に繋がった。

ものづくり補助金の申請要件

ものづくり補助金の申請の際には、要件を満たす必要があります。
基本要件を満たした3~5年の事業計画を策定することが必須となりますので、事前に認識しておくようにしましょう。
ここでは、基本要件を取り上げます。

<基本要件>

ものづくり補助金のスケジュール

ものづくり補助金の公募要領掲載から申請、補助金受領までのスケジュールは以下の通りです。
スケジュールを正しく捉えて、スムーズな申請と活用を行えるようにしましょう。

ものづくり補助金に関するよくある質問

ものづくり補助金に関するよくある質問をまとめています。
申請においては細かい条件が定められているため、都度確認しながら進めるようにしましょう。

過去に、ものづくり補助金に採択されたことがあるのですが、再度申請することは可能ですか?

申請可能ですが、過去3年以内に交付決定を1回受けたことがある方は減点対象となります。
過去3年以内に2回以上採択されたことがある事業者は申請の対象外となります。

申請はどのようにすればいいですか?

ものづくり補助金の申請は「電子申請」で行います。
GビズIDというサービスを利用して電子申請を行いますので、申請の際にはアカウント登録をしておきましょう。

一度申請して不採択になったのですが、再度申請することは可能ですか?

はい、可能です。
事業計画書を再度練り直して申請することで採択確率が上がる可能性がありますので、今一度見直して応募するとよいでしょう。

クリニックや病院の医療設備は、ものづくり補助金の対象業種ですか?

個人事業主として医療業を営んでいる場合は対象業種に含まれます。
ただし、医療法人の場合は対象外となります。